犬は昔から人間の狩猟、運搬などの仕事の手助けをさせるための重宝された動物である。
現在では警察犬、麻薬捜査犬、盲導犬、介護犬などの作業犬として活躍しているが一般的にはペットとしての役割が大きいものである。
ペットとしての犬は家庭内をどんなに善くしているかは言うに及ばぬことである。

ラスティと生活しだして毎朝の散歩に行くのが日課の一つになった。
雨の日、雪の日などお構いなしに、夏は朝5時半に、冬でも6時半にはもうラスティの散歩の催促があり出掛けることになる。夕方もである。(朝は私の担当、夕方は家内と半々ぐらい)
決まったコースを決まった時間に行くとたいてい決まったように同じ犬仲間と出会う。
今までは近所にいて知らなかった人でも、犬を連れていればすぐに友達になる。
いろんな人との交流が出来て交際が広がるっていくのが良い。
犬に関する話題から仕事の話、いろんな情報を入れてくれる。

毎日決まった時間に数キロ歩くことはわが身にとって健康の保持にこんな良いことは無い。
いつもの道や、初めての道などの他所の家の庭に咲く花を見たりほのかな甘い香りが漂う季節の花を見つけたりしながら季節の移り変わりを肌身に感じながら歩くということは楽しいものである。

犬は初対面の人でも遠くから、瞬時に、どんな人なのかを判断できる本能を持っている。
犬好きな人なのか、あるいは嫌いな人なのかすぐに態度で判る。

我が家の犬は、言葉を少なからず判っているらしい。
どこかえ「行こう」とか、食べ物の話し、自分のいつも会っている仲間の名前、「あっち」だとか「こっち」だとかの方向など。そして自分に都合の良い言葉はより敏感に反応する。

夫婦の絆を強めるのに言われる言葉に「子は鎹(かすがい)」といわれるが我が家での言葉は「ペットは夫婦間の緩衝材」である。
私達夫婦も時折つまらぬ事で口争いをすることがあるが、この時の言葉(文句)の行き先をペット(ラスティ)にすることで口争いが終わることが多い。
「なあ、ラスティ、カアさんがこんな馬鹿なことを言ってるぞ。おかしいと思わないか?」と犬に言うと、
家内はラスティに向かって 「トウちゃんの方が判らんのよネ」 と話し掛ける。また二言三言犬に対して話しかけているうちに肝心の口争いは、馬鹿馬鹿しくなってお終いになっている。
犬はどちらの話も迷惑そうな顔をして聴いているだけだろうが、動物は話し掛けるとさも判っているかのような顔をして聴いているのが面白い。

ペットを飼うことの効用

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