“リム追悼記    2012年(平成24年)7   

リムが我が家に来て・・・・・

 リムが我が家に来たのは2003年(平成15年)46日でした。(生後60日目)

前に飼っていたゴールデンレトリーバーが急に亡くなり、寂しさもあってすぐに次のワンちゃん探しをし、私は同じ犬種をと思っていたが、周りの人が私の歳を考えて小さなワンちゃんを勧めていたが、私は同じ飼うなら、運動もできる活発な行動的な中型のボーダコリーかシェルティのワンちゃんをあちこち探してシェルティのブリーダーさんを見つけ数匹いた子犬の内の元気いっぱいの1匹を選んで我が家に連れてきた。

前の飼い犬ラスティは我が家に来たときは既にヶ月を過ぎていたので、今度の生後60日目からの子犬を育てるのは楽しみでもあった。

部屋の中で飼うこと、日常の運動、食事、排尿、排便、一応基本通りにしつけたつもりだが、実際は自由に奔放に任せたというのが本当である。
外へ連れ出しての散歩は6月、ワクチンの接種が終わってからであった。
朝夕の排尿排便はほぼ決まった場所にする。
小さい頃は家の中(部屋の中)でしていたが外での習慣を覚えると家ではしなくなってしまった。

普段は家の中で私たちと一緒に生活し玄関に人が来れば喜んで相手をし、知らぬ人が来れば知らせに来てくれるなど、人の言うことはたいてい理解してくれる頭は良かった。
玄関の戸を開け放しても絶対に外へは出ない躾が出来ていた。

リムの日課は朝の散歩から始まる。

 私と共に、毎朝近所の公園への散歩、公園のグランドでボールを投げ、取ってこさせる運動を10分ほどやって体操をする広場で私達が体操をするのをじっと眺めているのを9年間続けたことになる。(この時はリードを離していても私の側を離れないようにしている)

そんなリムが一度外に飛び出してしばらく帰ってこなかったことがあった。
それは2006年(H17年)3月20日、11時少し前に起こったの福岡西方沖地震であった。私もリムも家にいて、大きな地震を感じ、庭に面したガラス戸を開けた途端にリムは一目散に庭から門を抜けて飛び出し後を追ったが行方が分からず、近所を何度もあちこち探しまわったがわからず、諦めかけていたころ2時間ほどして帰ってきたことがあった。雷が鳴っても驚かないリムが、余程驚いたのだろう。この時だけは驚いた。

車に乗って走ることは好きで、買い物にはよく連れていていた。
子供が来た時などは遠く阿蘇方面までドライブ、キャンプにも連れて行った。
朝の散歩のほか夕方は朝とは違う方向の公園へ散歩であった。
同じ時間に集まるワン公仲間との交流の時間でもあった。

そんな生活も今年になって・・・・・・

 今年3月頃、朝の便が下痢をすることが多くなった。(食事は特に変化なし)
散歩の時も今考えてみるとその頃から少し元気がないようだった。
 動物病院で下痢止めの薬をもらい飲ませるとその時は良くなるが、しばらくするとまた下痢便をするので何が原因か検査をしてもらう。

 何しろ元気者で病気もせず、病院は定期的にするワクチン等の接種かフィラリアの予防薬をもらうことしか病院には行かない。

 健康診断等一度もしてなかったので血液検査を受けてみた。(5月29日)
 検査のデータを見てみると(私は分からぬが)医者は、甲状腺機能が低下しており、それよりも肝機能のデータが全部基準値をオーバーしているとのこと。
 甲状腺ホルモン剤、肝機能改善治療剤をもらって飲ませる。
 その数日後(6月2日)我が家に近所のワンちゃん仲間のお方が来ていたが、帰ろうとすると突然暴れだし(発作が出たようだ)直ぐに治まるが口から血を出している。椅子から飛び降りてテーブルの下で口を柱にぶつけたらしい。
 (痙攣状態が収まったる非常に戻っていた、後で調べたら、前の下の歯が折れて抜けていた)
 医者に連れてゆき事情を話し、更に超音波診断(エコー検査)をしてもらう。 
 画像を見て医者は肝臓が相当に傷んでおり、肝硬変→肝臓癌のようで相当に危険な状態だという。
 (実はこの時、余命は短ければ2週間ほど・・・・とも言われる)その数日後、朝の散歩に行く時、どうも体が調子が悪いのか歩きたがらない。その日はいつものコースをやめて近くだけで帰った。
 翌日も同じようにあまり歩きたがらず、以後毎朝行っていた公園への歩き、体操も休むことにした。
 翌日はリムを家に置いての散歩、体操に行くと、会う人からリムはどうしたのかと聞かれ、体調が悪いので家で休んでいると返事した。

 何しろリムが小さいころから9年間、殆ど毎日体操を傍で見ていたリムがいないものだから・・・・・ それでも昼間は普段と少しも変わらないで食事も普通だし、夕方の散歩も行くし、人が訪ねてくれば喜んで相手をし、知らない人だと私の誰か来たと知らせに来る等病気とは信じてもらえない状態でした。 
 元気なように見えても、本人は口で痛いともなんとも言えないので、どうも判らない。


 先日の動物病院の診断がおかしいのかと今度は別の動物病院でセカンドオピニオンを求めたが、検査の診断ではやはり同じような見立てであった。

 一日に一度は引きつけのような発作を起こす事が多くなり(数分暴れてすぐ治まりあとはケロリとしている)医者からもらった発作予防の座薬を使う。
 発作はリムが食事をしようとした時に起こったり、玄関に人が来た時に起こったりするなどいつ起こるか予測ができない。
時々起こす発作にやはり体調は良くない方向にあると認識は出来る。

 621日、部屋の中をよたよたしながらウロウロ歩きヨダレを垂らし苦しそう。
 外での大小便も元気の時に連れ出してさせるが部屋の中でして汚すのは困るので和室の部屋にビニールシートを敷き詰め、シーツ毛布等を敷いて、何か起こりそうな時はリムを部屋に閉じ込めて外から監視できるようにした。

 6月26日、夜中まで私のベッド横に寝ていたが、ウロウロし出したので和室に入れて締切監視。朝、寝たままの姿勢で大便を垂れている。(洗濯、後始末)
 昼間も眠った状態、時々起きて涎を垂らしヨロヨロ歩き。夜中に「キャン」と一声泣いてまた横になっている。

 27日早朝、6時頃、大便、小便を寝たままの姿勢でしたらしい。(後始末、洗濯)
 7時20分体温測定41度。9時20分頃様子を見にゆくと、前見た姿勢のままにしているが呼吸をしてない。心拍もないようだ、体温はまだあるが目の瞳孔は開き、舌の色が紫色に変色している。死亡している
結局最後にリムにかけた言葉は7時過ぎの「今日も頑張れよ!!」と言った言葉であった。
 推定死亡時間8時半頃と思われる。

 近所の犬仲間のお方に知らせるとすぐに駆けつけてくれた。
 特別な葬儀などはしないことにしているけど犬仲間等リムのことを聞きつけてお別れに来られる人もあるかと思いその日は我が家で布団に寝かせ祭壇を作って寝かせることにした。
 
 27日、リムの死を聞きつけて、数人の仲間が花束等を持ってお別れに来てくれた。
 リムも天国で喜んで呼び掛けに応じていることでしょう。

 
 6月28日、朝、公園に体操に出かけ、リムを知っているお方にリムの亡くなった事をお知らせしようと行ったら、会う人から先に哀悼の言葉をかけられたり、お悔やみの言葉を言われた。

  聞いてみると、既にどなたかが公園で、リムのことを知らせてあったようです。

  周りのお方、ワンちゃんからも親しまれていたリムは本当に幸せ者で、短いこの世での生活は幸せな一生
 だったと思います。
 
 天国で仲良くしていたワンちゃん仲間とも再開できるでしょう。


    
“リム”、2003年2月6日生まれ、2012年6月27日なくなる。享年9歳5か月弱。
         

           
 2012年(平成24年)7月
            
                     リムの養父   Hakozaki Morihisa

 

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